2021年の各球団の年棒更改は終了。
それでは早速、2021年プロ野球球団の年棒総額をみてみましょう。
2021年プロ野球各球団の年棒総額
ソフトバンクがチーム年棒総額59.9億円でダントツトップ(6年連続チーム年棒一位)。
今年は目立った補強はないものの、安定の6年連続でチーム年棒総額1位はソフトバンク。
年棒2億超えの選手が10人います。そりゃ強いわ。
中村(2.4億)、モイネロ(2.5億)、今宮(2.9億)、グラシアル(3.5億)、千賀(4.0億)、松田(4.5億)、森(4.6億)、デスパイネ(5.0億)、バレンティン(5.0億)、柳田(6.1億)
2位巨人は前年比4.4億円増でチーム年棒総額48.3億円。
高給取りは、岡本(2.1億)、陽(3.0億)、スモーク(3.15億)、サンチェス(3.4億)、丸(4.5億)、坂本(5.0億)、菅野(8.0億)といいたところ。
残留の菅野智之は8.0億が輝いております。
なお、3位の楽天は41.7億円。前年比7.1億の増加。歴代最高額、田中 将大(9.0億)の復帰が効いております。
年棒総額最下位は中日で約25.3億。
ちなみにソフトバンクや巨人の「野手陣のみ」よりもお安くなっています。
ここで突然ですが各球団の「ジニ係数」についてみてみましょう。
『ジニ係数』とは?
『ジニ係数』とは『年棒のチーム内格差』を測る尺度で0~1までの値をとります。大きいほど一部の選手に年棒が集中していることになります。たとえば年棒が全選手に対して均等に割り当てられているとき”0″となり、逆に1人の選手に集中しているとき”1″となります。
国家の所得分配の不平等さを測る際に用いられ、社会騒乱多発の警戒ラインは0.4超といわれています。ちなみに2011年の日本のジニ係数は”0.554″です(目立った騒乱は多発してないですね)。
詳しくは以下を参照ください。
wikipedia ジニ係数
2021プロ野球各球団の年棒のジニ係数
では、実際に2021プロ野球の各チームのジニ係数を算出した結果はこちらです。
上の結果から、ジニ係数は楽天、ソフトバンクの順に1,2位となっています。過去の結果から、チーム全体としての年棒が高額であると、年棒のチーム内格差は広がりがち(ジニ係数は高水準)で、逆にチーム全体としての年棒が低額であると、年棒のチーム内格差は狭まりがち(ジニ係数は低水準)であることが分かっています。
楽天は年棒総額3位ながらジニ係数が1位なのは、田中将大が要因ですね。彼に集中してるからジニ係数が突出して高くなっています。
ここで阪神タイガースのここ数年のジニ係数の推移に着目してみます。
阪神タイガースのジニ係数の推移
阪神タイガースの1999年~2020年にかけてのジニ係数とチーム成績の関係性を見てみます。
一見すると「ジニ係数が高いほど成績が良い」という関係性がみられます。
しかし、ジニ係数が0.65を超えたあたりから、やや成績が頭打ちとなり、むしろ悪化するような傾向が見えます。例えば直近10年で勝率5割を切った年度は、09,11,12,15,16,そして18年の6年度です。これらの年は2016年を除き、いずれもジニ係数が0.65を超える高水準となっています。また、これらの年度は年棒総額自体は前後の年度と比較して低くありません(むしろ高水準です)。
このことから、チーム内年棒格差が広がり過ぎる(ジニ係数が高すぎる)と成績が低迷する傾向がみられます。阪神のジニ係数の適正水準(※成績が最も良くなる水準)は0.6~0.65と考えられます。
ちなみに2020年のジニ係数は「0.606」と適正水準だったため、勝率5割超えの2位でした。
まとめ
先に示したとおり、2021年の阪神のジニ係数は「0.624」です。これは前年に引き続き適正水準「0.6~0.65」に収まっています。よってこの数値からは2020年阪神タイガースの見通しは、明るいでしょう。
「2021年プロ野球チーム年棒総額~ソフトバンク6年連続1位!!」への3件のフィードバック
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