RESAS(リーサス)を活用した立地分析

この投稿では、小売・飲食・宿泊業等を営まれている個人・法人の方が、店舗の立地分析にRESAS(リーサス)という国が提供してくれるシステムを活用する例をご紹介したいと思います。

RESASとは?

『リーサス』と読みます。RESASとは、地方自治体のサポートを目的として、経済産業省が提供する「地域経済分析システム」のことです。2015年4月21日から開始されました。無料で利用できるので、ご自身にとって役立つのなら使わない手はないです。注意点は「Google Chrome」でしか利用できないこと(2015/12現在)。これに対しては「国主導のサービスなのに、特定のブラウザでしか利用できないのはいかがなものか?」という批判もネット上で見かけますが、タダなんで、そんなこといわずに受け入れましょう。
RESASのURLは以下のとおりです。
https://resas.go.jp/

RESASで得られる立地分析情報(2015/12現在)

RESASでは様々な情報を得ることができるのですが、ここでは小売・飲食・宿泊業向けの立地分析に利用できそうな情報を以下に挙げてみます。

・市町村単位の昼間・夜間人口

・市町村単位の人口の流入・流出

・市町村単位の人口の季節変動

・特定の地点を取り出して時間帯別の人口

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調査結果例(大阪府門真市)

ここでは、大阪府門真市を例として、いくつかの調査結果を列挙してみます。
○用語説明
・滞在人口
特定の地域(場所)に2時間以上、滞留している人口
・流動人口
特定の地域(場所)に、滞留している人口(その場所に居住している、あるいは、2時間以上滞留している必要はない)
・都道府県間滞在流入人口
午前4時時点の滞在地を出発地点(≒居住地)とみなして、特定の地域(場所)に滞在した人の居住地別の人口


1


2

・平日の潜在人口は2.38倍、休日の潜在人口は1.98倍と比較的高く、同市民以外の滞在人口が多いことが分かります。


3

・滞在人口(2時間以上、滞留している人口)は平日・休日とも1年を通して安定していることが読み取れます。


4

・市街地は250mのメッシュ単位で流動人口を確認することができます(例では8月23時。休日、平日も指定可能)


5

・特定の地点について、年間の流動人口が確認できます。例では5月がピーク、2・11月で底がみられ、1年間でそれなりに変動がみられ、繁忙時期・閑散時期が推測できます。

まとめ

繰り返しますが、本サービスはタダなので利用しない手はないです。ただ、一般には機能が制限されている(地方自治体の職員の方向けにはより多くの情報を提供している)ようなので、なんだかなぁとも思います。このシステム自体利用できなくなる可能性もあると思いますので、必要な情報は利用できるうちに収集しておいたほうがよいでしょう。

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